造園工事とは何か? 必要な作業や種類まとめ

世間で造園工事が話題になり、実際に造園工事をやってみたいと考える方が増えています。まずは基本から学び、全体像を把握することが大切です。

今回は基礎から造園工事を学びたい方のために、必要な作業や種類を中心にまとめました。この記事を参考に、工事のプロセスや必要な手続き、形式などを幅広く把握してみましょう。

1.造園工事の基本的な定義とは?

造園工事の定義は、国土交通省が定めています。対象物が決まっているので、まずは基本的な定義としてチェックしましょう。

1-1.国土交通省が定めた造園工事の定義とは

造園工事とは、国土交通省が定めた29業者ある建設業許可の一種です。具体的には整地や樹木を植えることなどによる、公園や緑地・庭園などの築造などがあたります。

1-2.造園工事の対象になるものは?

造園工事は植栽・景石・地ごしらえから広場・公園設備・緑化などまで幅広くあります。工事といえばビルなどを建てていくことをイメージする方が多いかもしれませんが、自然を活かした環境を整えていくことが造園工事の主旨になります。

以上から公園や庭園など、範囲が広い工事になりやすいことも造園の特徴といえるでしょう。なお、家の庭などの景観を作ることも広義の意味で造園工事に該当します。

2.造園工事に必要な資格とは

造園工事は専門的な知識やスキルが必要になるため、資格要件も定まっています。専任技術者に資格が必要なほか、10年以上の実務経験で資格をもった人と同じ扱いをしてもらえることも特徴です。

2-1.造園工事業の専任技術者がもつ資格

造園工事の専任技術者が主にもっているのは、1級または2級造園施工管理技士です。造園においては施行プランやスケジュール管理、品質チェック・工事に必要な資材の調達、安全管理などを行うにあたって必要とします。

造園工事は土木や建築などと同じく指定建設業にあたるので、建設業の許可を受けるには1級の国家資格者、または技術士が専任技術者になっていなければなりません。

ほかにも造園工事の技術士なら、建設・総合技術管理などの資格が必要です。技能検定の1級造園をもっている人が、専任技術者になるケースもあります。

2-2.実務経験によって資格がなくても造園工事ができる人もいる

10年以上造園工事の実務経験があれば、資格がなくても専任技術者になれることもポイントです。学歴次第で、最短3年の経験で専任技術者の資格をもらえるケースもあります。

たとえば土木工学や建築学を大学で学んでいれば、3年以上の実務経験だけで専任技術者の資格を得ることができます。以上から造園工事は、専任技術者について比較的柔軟に選べるイメージといえるでしょう。

3.造園工事の主な種類とは

国土交通省が定める造園工事にあたる形式は、以下のようにさまざまです。植栽や地ごしらえなど、一つひとつの形式をチェックしましょう。

3-1.植栽工事

植栽工事とは、敷地における外構部分に草木を設けることです。単純に庭に樹木を植えるだけでも植栽なので、裏庭の景観作りなども当てはまります。ほかにも道路脇や公園などによくみられる生け垣も植栽工事です。

3-2.地被工事

地被とは、地面を植物でカバーすることです。ここでは芝生やコケ類などが多く、地面を自然いっぱいにすることが当てはまります。たとえば土一面だった家の庭を、芝生などで埋めることが地被工事です。

3-3.地ごしらえ工事

地ごしらえは、木や草などの伐採で残ったものを集め、処分する作業です。工事というよりは、後片付けのイメージに近いことでしょう。しかし片付けることによって表層土が流れることを防いだり、あとから生える苗木の養分の源を作ったりする狙いもあります。

3-4.公園設備工事

公園内にある特定の設備を工事することです。たとえばジャングルジムやブランコなどの、遊戯物を設けることも設備工事になります。花壇や噴水、樹木の植栽など景観を変える目的も一環となっています。一方で公園自体の整地など、規模が大きい作業に入るケースもあるのです。

3-5.広場工事

広場における、新しい景観を作るための工事です。たとえば広場を砂地から芝生に変えるといった、運動広場が部活やイベントで使いやすくなるように、設備を追加することが当てはまります。広場の一部分のみの工事はその多くがこちらの広場工事になると考えましょう。

3-6.水景工事

噴水や池、人工滝などを作る工事であり、該当施設のメンテナンスなども当てはまります。水質キープにより利用者の健康を守る必要もあるため、ろ過施設や殺菌設備の施工も必要です。いずれにしても水関連の設備を広場などに作るときは、こちらに当てはまります。

3-7.その他

ビルや道路など、特定の空間に生け垣や木を設けるなどの緑化工事があります。庭園の景観を彩る目的で、石垣などを設ける景石工事も造園のうちです。ただし、施行物の維持管理や植物などの伐採だけでは造園工事にはあたりません。

4.まとめ

今回は造園工事の基本的な意味をまとめました。私たちが思い思いに楽しく暮らすためには、造園工事でできるような自然物や設備が必要です。大規模の工事も多いことから、専任技術者の資格なども厳格に決まっています。造園工事の基本的な意味を学び、依頼や仕事などに役立てましょう。

有限会社アウトサイドが展開するベルエクステリアでは、「リーズナブル外構」を扱っています。家の周りにある玄関や庭などのちょっとしたスペースに、緑や石などをおしゃれに飾る造園工事を施すことで、ほかではみられないデザインを楽しめることでしょう。ぜひともお気軽にお問い合わせください。